茶山台新聞

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3人兄弟を育む整理整頓好きママが、この茶山台を愛してやまない理由。

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私は光明池で生まれ、小学4年生のときに堺市南区の豊田に引っ越し、大学一回生までそこで育ちました。結婚を期に和泉市のぞみ野に移り住み15年を過ごした後、5年前に茶山台に越してきて、家族5人で暮らしています。

根っからのポジティブで、モットーは「なんとかなる!」。仕事は22年間、幼稚園の先生をしています。整理整頓好き。茶山台大好きな3人の男の子のママ。そんな私が茶山台を愛してやまない、その理由を綴ってみたいと思います。

次男が安心して学校に通える場所

茶山台に引っ越してきたのは2018年。以前の住まいは新興住宅街で、結婚と同時に戸建てを購入して暮らしていました。

近所の人は同年代の夫婦が多く、子どもの年齢も近くて、家族ぐるみでとても仲良くしてもらっていました。今時珍しく夕飯の時間になると「醤油切らしてて…ちょっと分けて~」「上の子が熱出して病院行きたいから下の子ちょっと見ててくれへん?」みたいな助け合いのできるご近所さんでした。パパ同士も一緒にサッカーに行ったり飲みに行ったりするほど仲が良かったです。

ここにずっと住み続けるのだろうと思っていたのですが……2010年に次男が誕生。ダウン症という個性を持って生まれてきました。

小学生になり、地域の小学校へ通い始めましたが、家から学校まで徒歩で30分かかること、車道の横を通らなければならないことなど、通学上で様々な弊害があり、親の送迎が必須でした。児童数の多い学校ということもあり、息子自身の戸惑いも多く、いろいろな問題が出てきました。

そんなときにふと、「茶山台小学校の支援がとても評判が良いらしい」と耳にしたことを思い出し、詳しい知り合いに話を聞かせてもらいました。

支援に関わるとても良い先生がいること、少人数で手厚い支援をしてもらえること、子どもたちが皆優しいこと。聞けば聞くほど、「息子を茶山台小学校に通わせたい」という思いが溢れ、私は家族に相談しました。夫は賛成してくれましたが、長男は「小学校を転校するのは嫌だ」と言いました。長男の気持ちも汲んであげたいことや、家が持ち家だったこともあり、すぐに引っ越すのは難しい状況でした。

「茶山台へ行きたい」という思いは夫婦して日に日に強くなる一方でしたが、私立の中学を受験する予定だった長男が「中学に上がる時なら引っ越してもいいよ」と言ってくれたことをきっかけに、準備を開始。

そして、長男が中1、次男が小4、三男が幼稚園入園の年に茶山台へ無事に引っ越しすることができました。家の近くには車が来ない「緑道」と呼ばれる遊歩道があり、次男は安全なその道を通って一人で登下校できるようになりました。

ただ、ちょうどコロナが流行し始め、6月頃まで登校はできませんでしたが、支援の担当の先生は時々自宅にいる息子に会いに来てくれました。また、近所の公園に遊びに行くと同じ学年の子どもたちが「今度転校してきた子やんな! 一緒に遊ぼう」と息子に声を掛けてくれ、一緒に遊んでくれました。

学校が始まると、息子は毎日楽しい様子で、「行きたくない」と言う日は1日もありませんでした。先生は毎日の学校での様子を連絡帳で詳しく伝えてくださるだけでなく、写真をスマホで送ってくださったり、何か困ったことがあればいつでも連絡が取れるようにしてくださいました。本当にありがたいなと思いました。

茶山台が大好きになった3つの存在

茶山台に引っ越してきて良かったなと思うこと、私が茶山台のファンである理由はいくつかあります。

1つ目は先ほども書いた「緑道」の存在。

道がいろんなところに通じているので、駅に行くのも公園に行くのも、隣の地域に行くのも遊歩道で行けるのです。これは子育てをする親として、とても安心できる環境だと感じています。木々に囲まれていて、歩いているだけでとても気持ちの良い緑道は私の大のお気に入りです。

2つ目は、地域には「見守り隊」の方々がいらっしゃって、子どもの登下校を見守ってくださっていることです。

その見守り隊の方は、子どもたちだけにではなく、仕事に向かう私たち大人にも「行ってらっしゃい。今日もがんばって!」と笑顔で手を振ってくださいます。温かい言葉と笑顔をいただいて、子どもも大人も、「今日も元気に行こう!」という気持ちにさせていただけるのはとてもありがたいことだなって思っています。

そして3つ目は、公園がいっぱいあることです。

子どもたちがのびのびと遊んでいる姿を見ていて、「あーなんかすごく良いなー」と感じます。未就学児や小学生、中学生が一緒になって遊んでいたり、バットを持って素振りの練習をしている高校生のお兄ちゃんに野球を教えてもらっている子がいたり、日が暮れるまで遊んでいる子、虫網を持って走り回っている子がいたり、週末には親子で遊ぶ姿が見られたり……。

その他にも、公園を囲んでいる棟のベランダから「そろそろご飯だから帰っておいで~!」というお母さんの声が聞こえたり、公園から「おかあさ~ん!」と家に向かって呼び掛ける子どもの声が聞こえたり……奥様同士が立ち話をしている姿や、お年寄りがベンチに腰かけ日向ぼっこをしている姿が見られたり。茶山台の公園には、自分の子どもの頃を思い出すような光景が広がっています。なんだか懐かしい気持ちになれる、そんな公園たちも、私の大好きな場所のひとつです。

狭い団地ですっきり暮らせる方法を伝えたい

こちらに来ることは、100平米の戸建から54平米の3DKの集合住宅の一室に引っ越すことでもありました。5人家族には、明らかに狭くて古い家。そこですっきり暮らすには、また家族全員が居心地よく好きな家になるためにはどうすればよいかと自分なりに考え、収納やインテリアを工夫していきました。

その様子をインスタグラムでコツコツ投稿していたところ、気が付けば一年で1.3万人の方にフォローしていただき、びっくりすると同時に皆さん興味がある分野なんだなと感じ、「自分の好き」を誰かのために、どうにかして活かせないだろうかと考えるようになっていました。そんな時に、「団地ライフラボ@茶山台」からお声掛けいただき、自分の好きな収納を生かし、人の暮らしを整えるお手伝いもさせていただいています。

私の大好きな茶山台。私の家族が大好きな茶山台。素敵な人がたくさんいる、豊かな自然に囲まれた茶山台。お金では決して買うことのできないこのすばらしい環境に、少しでも多くの人に留まってほしい。そんな願いを込めて、狭くて古い団地でも、工夫次第で素敵な暮らしができるお手伝いをしていけたらいいなと思っています。

トップ写真=Lily Camera

この記事を書いた茶山のひと

プロフィールページ

前野美香団地ライフラボお片付け係

光明池生まれ。家族5人暮らし、3児の母。結婚を機に和泉市のぞみ野に転居し、15年を過ごした後、2019年に茶山台に住まいを移す。大学を卒業後、幼稚園教諭となり、テニスのインストラクター、エステティシャン、メイク、アパレルモデルなどを経て幼稚園教諭に復職、現在に至る。趣味はテニス、ピアノ、掃除・片付け。インスタグラムにて整理整頓のアイデアや方法をシェアする活動も行っている。

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